行政書士試験は法的思考力が問われる試験です。
そこで今回は法的思考力を習得するのにおススメの方法をお伝えします。
その方法とは『なぜそうなるのか』を常に考えることです。
民法の意思表示を例にしましょう。
民法では、強迫の被害者を無条件で保護しますが、詐欺の被害者は保護されるために条件がありますよね。
どちらも被害者なのになぜ違いがあるのか。その理由を考えてみましょう。
民法では、詐欺の場合、詐欺にあった側(被害者側)にも少なからず非があると考えます。
例えば、儲け話に乗せられて大切な車を渡したところ詐欺に遭い、その車を第三者に売られてしまった場面を想像してください。
この場合、被害者側が儲けようと思い自分の意思で車を差し出してますよね。
だから 落ち度がある被害者<善意の(何も知らない)第三者 という考え方をします。
では強迫の場合だったらどうでしょうか。
この場合、被害者の意思とは関係なく被害に遭っていますよね。
だから 善意の(何も知らない)第三者<落ち度がない被害者 という考え方をします。
つまり民法の根底には、どちらに落ち度があるかを比べて決める【比較衡量】の考え方があるということがわかります。
『なぜそうなるのか』を考えることでどちらが悪いのかを考えられるようになる
=論理と導き出される結果が理解できるようになる
=法的思考力を習得できるというわけです。
日常の学習を通して『なぜそうなるのか』を考える癖をつけてみてください。
超シンプルですがきっとすぐ効果を実感できます。