行政書士試験 解く順番で合否が変わる!?

行政書士試験解く順番 心構え編

試験時間が足りない・・・。

ケアレスミスが多い・・・。

想定していた時間配分の通りにいかない・・・。

行政書士試験受験生のみなさま、このような事でお困りではありませんか。

その悩み、もしかしたら問題を解く順番に原因があるかもしれません。

そこで、今回は行政書士試験の問題を解く順番についてお伝えいたします。

小さなことですが、合格を勝ち取る大きな手がかりになるかもしれません。

この記事を通して、みなさまが自分に合った解く順番を見つけていただければ幸いです。

行政書士試験の時間制限について

行政書士試験の試験時間は3時間で、出題数は全60問です。

ということは、1問当たり約3分程度で回答しなければならない計算になります。

記述・文章理解等の時間がかかる問題や見直しの時間も考えると、かなり厳しい時間制限です。

この制限時間に対応するには、解く順番だけでなく、解き方も大事になってきます。

ベストな対策はなんなのか。一緒に検討していきましょう。

当塾がおすすめする解く順番とその理由

得意科目から先に解いて、調子を乗せていく方法。

足切り回避で大切な一般知識科目の文章理解から先に解いて、安心感を得る方法。

民法等少し考える問題から解き、頭を回転させて、勢いを付ける方法。

このように、多くの行政書士試験対策サイトや予備校・資格学校の講師は、特定の科目の問題から解くように教えていることが多いと思います。

私は、特にこだわりがない限り前から順番に解くこと、

つまり、(法令科目)基礎法学⇒憲法⇒行政法⇒民法⇒商法・会社法⇒多肢選択式・記述問題⇒(一般知識科目)政治・経済・社会⇒個人情報保護・情報通信⇒文章理解の順に解くことをおすすめしています。

おすすめする理由は至ってシンプルです。

この順番が時間的・心理的に一番無駄がないからです。

その理由について、特定の科目の問題から解く方法と比較しながら解説いたします。

理由1:時間の浪費を防げる

特定の科目から解く方法では、それに付随する時間が余分にかかってしまいます。

例えば、その問題までのページをめくる時間、解答用紙のマークする箇所を探す時間が発生します。わずかな時間かもしれませんが、これが積み重なると1問ないし2問は解けるぐらいの時間になります。

ただでさえ制限時間が厳しい人にとって、解答を考える時間、ダブルチェックの時間以外に時間を使ってしまうのは非常にもったいないです。

その点、前から順番に解く方法では、問題のページを探す手間もマークする箇所を探す手間もありませんので、時間のロスは全くありません。

理由2:ケアレスミスを防げる

最初から順番通りに解く方法では、上から順番にマークするため解答箇所を間違えることはほとんどありません。

一方、特定の科目の問題から解く方法では、マークシートの途中にピンポイントでマークすることになりますので、問題番号の読み間違いなど、少しの不注意でマークする場所を間違えてしまう可能性が発生します。

特に試験本番のように緊張しやすい状況ではなおさらそのリスクは高まります。

どれだけ実力があっても、マークミスをしてしまっては台無しになります。

マークミスをしない方法を選択することで、不要なリスクを避けることができます。

理由3:精神的不安を誘発しない

重要な科目、絶対に落とせない科目から解く方法は、時間をたっぷり使うことで正答の可能性を高められるという点で一見合理的ですが、そこには大きなリスクも孕んでいます。

というのも、この方法は問題が解けなかった時のリスクを考えていないのです。

例えば重要科目である行政法から解き始める場合、文章理解から解き始める場合について考えてみましょう。

行政法から解き始める場合

たまたまその年の行政法が難化し、想定していた通りに解答できなかった場合の心理はどうでしょうか。この場合、スタート時点でいきなり計り知れない心理的ダメージを受けることが想定されます。

それに比べて前から順番通りに解く方法では、もし行政法が難化していた場合でも他の科目が想定以上に解けるケースが多く、心に余裕が出るため、行政法が思うように解けなかったとしてもそこまで不安を抱かずに済みます。

※ 他の科目が想定以上に解けるケースが多いというのは、一定の合格率を保つという行政書士試験の特性上、特定の科目が難化する場合は他の科目が易化され、試験全体の難易度が例年と変わらないよう調整されることが多いことから判断しています。

文章理解から解き始める場合

文章理解問題から解き始める場合も同様です。

問題を解けたは良いものの、時間をかけ過ぎてしまうケースが考えられます。

こうなると焦りが生じてケアレスミスの危険性が高まる上に、他の重要科目(民法や行政法)に時間をかけられなくなってしまい、反対に合格が遠のいてしまうなんてこともあり得ます。

これは時間がたっぷり残されていることが逆効果になってしまっています。

最初から順番に解く方法だと、文章理解は問題の最後に位置しているため、必然的に残された時間で解くことになり、余分な時間を費やさなくて済みます。

また、そもそも問題が解けないケースも想定しておかなければなりません。

この場合、時間を確保したのに解けなかったという猛烈な不安が襲いかかってきます。

このような心理状態で次の問題に移るのは大変リスクが高く、本来の実力を発揮できない危険性が生じます。

その一方で、前から順番通りに解く方法では自分で残り時間を調整できます。

文章理解の問題に時間を割きたい場合は、難しい問題・分からない問題で1分以上悩まない、正解の目星がついたら選択肢を全て読まずに次の問題に移る等の工夫をすることで、たどり着くまでの時間を短縮できます。

こうすれば、じっくりと解答できる時間ができる上、時間を浪費する恐れもありません。心理的な面でも安心です。

このように解く順番を変えるというリスクの大きい方法よりも、問題を解くテクニックで対策するのも一つの手かもしれません。

ちなみに、最初から順番に解く方法には副次的なメリットも存在します。(主に文章理解においてですが。)

それは、文書理解の問題にたどり着く過程で多数の文章を読んでいることから、頭の回転が速くなっている=文章を理解しやすい=問題が解きやすいというメリットです。

前から順番に解く方法のデメリット

これまでは、前から順番に解く方法のメリットについて、特定の科目の問題から解く方法と比較しながら解説しました。

では、この方法にはデメリットが全くないかというと、そうではありません。

そのデメリットについて解説いたします。

疲労がたまる

前から順番に解く方法では、特に得点配分が高い記述式問題や、絶対に落とすことができない文章理解の問題等、重要な問題までの過程で多数の問題を解かなければなりません。

場合によっては、それらの問題にたどり着くまでに既に集中力と精神力を使い果たし、普段なら解ける問題も解けなくなってしまうこともありえます。

この対策として、わからない問題は割り切ってマークし、すぐに次の問題に移る方法がおすすめです。

これだけで体力的、精神的な疲労はかなり軽減されるでしょう。

想定外の事態に弱い

試験中、いつもと違う緊張から、急にお腹が痛くなったり、お手洗いに行きたくなったりで、時間を大幅にロスしてしまう事態も考えられます。

そんな時、前から順番に解いていると、重要な記述問題や一般知識科目の問題にたどり着くまでに、このような事態に見舞われる可能性も高くなり、ここに使える時間が制限されるケースも考えられます。

このような不測の事態に遭わないよう、試験日までに体調を整えておく、試験前に必ずお手洗いに行く、利尿作用のある成分を含む飲料や薬の服用を辞める等、しっかりと対策する必要があります。

これらのデメリットも踏まえた上で総合的に考えると、やはり前から順番に解くのが一番無駄がなく、合理的であると考えます。

前から順番に解いて時間が足りない場合は、時間のかかる解き方をしているか、厳しい言い方ですが、実力がまだ足りていない可能性があります。

ですから、試験時間が厳しく感じる方は、試しに予想問題集等を使って、時間制限無しで合格点に達するかどうかを確認すると良いでしょう。

行政書士試験 解く順番 まとめ

解く順番に正解はありません。人それぞれに合う合わないがあります。

時間内に解き切れる順番、ケアレスミスが少なくなる順番、気分が乗りやすい順番。

実際にいろんな解き方を模試や勉強で試してみて、一番良いと思う順番、早く問題を解ける順番を探し出し、自分に合った解く順番を見つけましょう。

この記事でご紹介した内容は、一つの参考例としてご活用いただければ幸いです。

もう1点大事なのが、時間が足りない場合は解く順番ではなく、問題の解き方に原因がある可能性もあります。

自分の解き方にクセがないか把握するために、日々の学習で時間を意識する等工夫をして、見直すことも心がけてくださいね。

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