自分は頭が悪いから・・・。
自分には勉強の才能がない・・・。
何度やっても受からないだろう・・・。
このように考えるのは少し待ってください!
試験が思うようにいかなかったことで自分を責めたり、自信を無くしてしまったり、落ち込んでしまう人もいるでしょう。
しかし、一生懸命勉強して試験に合格できなかった場合は、当人に悪いところがあったわけではなく、勉強の仕方が良くなかった可能性が高いです。
そこで、今回は勉強法を中心に、不合格になってしまう人によくある特徴についてご紹介します。
この記事を読めば、次の行政書士試験で合格をする為に改善すべき点が見つかります。
来年の試験、絶対に合格する為に一緒に振り返っていきましょう!
行政書士試験の合格は狭き門
行政書士試験は難易度の高い国家試験です。
いくらネット上で簡単だと言われようが、見下されようが、これは揺るぎのない事実です。
この試験結果がそれを証明しています。

ここからわかる通り、行政書士試験では毎年9割近くの受験生が落ちています。
そしてここが重要なのですが、行政書士試験は受験者層のレベルがかなり高いです。
例えば同じ国家資格で、合格率も近い宅地建物取引士(宅建士)試験の場合、
・宅建士自体の知名度、汎用性から趣味や記念で受験する層
・宅建業を営む場合には宅建士の設置義務があることから、会社から命令されて半ば強制的に受けさせられる受験者層
が一定数存在していると考えられ、受験者層のレベルはそこまで高くありません。
一方、行政書士試験の場合、
・行政書士は主に独立開業するための資格であることから、受験生の大多数は自分の意志で受験を決意し、真剣に勉強をしていること。
・司法試験や司法書士試験、公務員試験と関連する内容が多く、これらの受験生が腕試しや保険として受けるケースが多いこと。
これらの理由により行政書士試験の受験者層は実力のある人が多く、その実力のある受験者の中から1割しか合格できないレベルの問題が出される試験であるということです。
どれだけ頑張って勉強しても落ちてしまうことは十分にあり得ることなのです。
ただ、一つ救いなのは行政書士試験が絶対評価の試験であることです。
他の受験生のレベルに関係なく、自分が180点以上得点できる実力をつけていれば合格できます。
そのため、自分自身の勉強の取り組み方と対策が問題となってきます。
合格できない理由は勉強法にあり!?
行政書士試験に限らず、試験で思うような結果を出せない人に共通する事項があります。
今回はその中でも特に多い3つの要因について解説します。
勉強量が足りていない
一番多い要因がこれです。
自分では勉強しているつもりでも、合格者と比べると勉強量が圧倒的に足りていないケースです。
なぜ勉強量が不足するのか。その理由は複数考えられますが、その中でも大きな要因を2つ挙げます。
勉強した気になっていること

『勉強した気』とは、勉強時間は長いが、実際の勉強量自体は多くないことを意味します。
そしてこの現象は、勉強量を勉強時間で捉えてしまうことに原因があります。
これを正確に理解するには、勉強量と勉強時間は同じでないことを認識する必要があります。
例えば、Aさんは10時間勉強し、問題集を1周解き終わりました。
Bさんは2時間勉強し、問題集を1周解き終わりました。
この場合、AさんはBさんの5倍の時間勉強していますが、勉強量としては全く同じです。
しかし、10時間も勉強していれば、勉強した気がするのは当然です。ここで実際の勉強量と自分が認識している勉強量とで差が生じてしまいます。
長時間勉強したからと言って勉強量が増えたことにはならないことに気を付けましょう。
勉強量を把握する時は、勉強時間ではなくその勉強時間でこなした量、内容に着目しましょう。
※短い時間で同じ勉強量をこなせるようになったからと言って、勉強時間を減らしてしまっては意味がありません。
勉強時間は確保しつつも勉強量を上げることを心掛けましょう。
余談ですが、私自身、学生時代にこれで苦汁をなめたことがあります。
何時間勉強しても一向に成績が上がらないのです。
この時ばかりは本当に自分の頭の悪さを思い知らされたような気がして、心が折れました。
そんな絶望感と諦観を抱きながら日々過ごしていると、ある時、勉強できる友人と一緒に勉強する機会がありました。
それまで私は、友人は自分の何倍も勉強しているに違いない。だからこんなに成績が良いのだと信じて疑いませんでした。
しかし、この考えは直ぐに間違いだと気づかされました。
友人は、同じ時間で私の何倍もの量をこなしていたのです。
本当に衝撃を受けました。そしてすぐに勉強時間が長いことだけで満足していた自分の愚かさに気づきました。
その日以降、勉強の際には勉強時間ではなく、勉強した量を把握することに努め、勉強の質を高めることに集中しました。
結果、成績が急激に伸び始め、今に至っています。
この時の情景は今も鮮明に覚えています。
ネットの情報に踊らされていること
ネット上には
・たった○ヶ月で合格した。
・1日1時間勉強すれば余裕。
・行政書士試験はちょっと勉強すれば誰でも簡単に受かる試験である。
といった、初学者に都合の良い情報がゴロゴロ転がっています。
このような情報を鵜呑みにした結果、勉強量が不足して不合格になるというケースです。
前にも言いましたが、行政書士試験は難関試験です。
何カ月も本気で勉強した人の中から、合格できるのは約1割しかない厳しい試験です。
安直にネットの情報を鵜呑みにせず、まず自分の頭と目でその難易度を肌で確かめてください。
どのぐらいの勉強量が必要か判断するのはその 後でも遅くありません。
また、合格者の声や体験記等の情報を読む時は、Aさんにとっては易しく感じる試験でも、Bさんにとっては難しい試験、というように人それぞれ感じ方に差があることも理解しておきましょう。
この二つの事項を守ることで、ネットの情報に踊らされることはなくなります。
理解が完璧ではない
これは問題集を解いた回数、参考書を読んだ回数自体を目的としている場合によく起こります。
同じ参考書や問題集を何週、何十週と繰り返す勉強法自体は非常に大きな学習効果があります。
しかし、繰り返す回数そのものを目的にしてしまうと、その効果を得られないことがあります。
みなさんも経験があると思いますが、同じ問題集を何度も繰り返すと、自然と答えを覚えてしまっていることがあります。問題を見た時点で正解の選択肢がわかる状態です。
この状態の時に、単に問題を解き進めるだけでは高い学習効果を得ることはできません。
学習効果を最大限に高める為には、問題を解答する際に必ず、その肢が正しい理由、その肢が間違っている理由を一つ一つ説明できるようになることが大切です。
これを意識してやるのとそうでないのでは、本当に天と地の差が開きます。
何のためにその問題集を解いているのか。を頭の片隅に置いて、学習を進めるようにしましょう。
その他、学習効果を最大限に高める問題集の具体的な使い方については、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせてお読みください。
複数の教材に手を出している
複数の教材に手を出すことを浮気と言います。人間も本も一緒です。
今使っている参考書、問題集で本当に大丈夫なのか不安になり、新しいモノに目移りしてしまいそうになりますが、そこをグッと堪えて各科目一つの参考書、問題集の仕様を徹底しましょう。
とは言っても、複数の教材に手を出すことが良くない理由がわからなければ納得できないと思います。
以下、複数のポイントに分けて説明いたします。
※なお、この内容は模試や予想問題集については当てはまりません。
これらは本番の緊張感に慣れること、出題が予想される問を知ることが目的であり、基礎学力をつけるためのものではないからです。
むしろ、(時間に余裕があれば)可能な限り手を出した方が良いです。
時間が大幅にかかる
一度読んだ本をもう1周するよりも、新しい本を1周する方が当然時間はかかります。
ですから、新しい参考書や問題集に手を出せば出す程、そこにかかる時間は大きくなるわけです。
そしてここが大事なポイントですが、有名な予備校、資格学校が出している参考書や問題集に書かれている内容はほとんど同じです。
つまり、新しい参考書や問題集に手を出すということは、大変な労力と時間をかけてほとんど同じ内容を学び直すことと同意義なのです。
そして、大変残念なことに、その涙ぐましい努力は行政書士試験で高得点を取る努力と対極にあります。
行政書士試験では深い知識と理解が求められます。
新しいテキストを使ったところで、深い理解を問われるような問題を解けるようにならないことに注意が必要です。
不安の種をまいてしまう
これは上記のデメリットの延長線上にありますが、時間がかかるということは、試験日までに学習を終えられない危険性が生じます。
参考書も問題集も中途半端な状態で試験に挑むことになった時の心境はどうでしょうか。
きっと、あの時もっと勉強していれば・・・。と後悔や不安の念に苛まれることでしょう。
そのような心境では、本来の実力を発揮しにくくなります。
時間に余裕があるのでなければ不安を生じさせるような行為は避けましょう。
まとめ
こういった理由から、新しい参考書や問題集に手を出すと、せっかくの努力が徒労に終わってしまう可能性が非常に高いです。
解説が自分に合わない等、余程の理由がない限り、手元にある参考書や問題集を使って勉強することをおすすめします。
なお、みなさまが最後まで信じ切れる1冊を選べるよう、当塾おすすめの参考書、問題集をこちらの記事で詳しく紹介しています。
よろしければ参考にしてくださいね。
行政書士試験は独学で合格できる
行政書士試験は独学で合格できる試験です。
ただし、自己管理能力、自分の能力を客観的に把握できる能力を備えている必要があります。
これらの能力に自信が無ければ、予備校、資格学校等の利用をおすすめします。
行政書士試験 受からない理由まとめ
私は頭の悪い人間など存在しないと思っています。
ただ単に、正しいやり方(自分に合ったやり方)が見つかっていないだけです。
その方法が見つかり、その方法で勉強を続けることができれば、どんな人でも必ず結果を出せるはずです。
ですから、試験の結果で自分自身を責めたり、諦めるのではなく、自分の勉強法を一度見直し、良くなかった点を変えていくことから始めましょう。
もし自分一人では難しい方は、是非あめのうずめ行政書士塾にご相談ください。
一緒にどこが良くなかったのかを調べ、どうすればよいのかを親身になって考えます。
当サイトにお越し下さったみなさまが自分に合った勉強法を見つけ出し、行政書士試験に合格されることを心から願っております。